横浜地方裁判所 昭和57年(わ)234号 判決
主文
被告人を懲役六月及び罰金一、七〇〇万円に処する。
本裁判確定の日から三年間右懲役刑の執行を猶予する。
右罰金を完納することができないときは、金五万円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。
事実
被告人は、横須賀市不入斗町四丁目三四番地に居住し、横浜市中区松影町一丁目二番六号において、「ホテル石川」の屋号でいわゆる同伴旅館を実質的に経営しているものであるが、所得税を免れようと企て、収入の一部を除外して簿外預金を蓄積するなどの方法により所得を秘匿したうえ
第一 昭和五三年分の実際の総所得金額が四五、九一七、三九〇円であったのにもかかわらず、昭和五四年三月一四日、神奈川県横須賀市上町三丁目一番地所在の所轄横須賀税務署において、同税務署長に対し、自己名義で昭和五三年分の総所得金額が八、八六八、一一七円で、これに対する所得税額が五八九、六〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出するとともに、同日、横浜市中区山下町三七番地九所在の所轄横浜中税務署において、同税務署長に対し、二男広川龍聖名義で昭和五三年分の総所得金額が五、九三一、九三四円で、これに対する所得税額が一、〇〇一、七〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により昭和五三年分の正規の所得税額二〇、九六八、二〇〇円と右被告人名義の申告所得税額並びに右広川龍聖名義の申告所得税額の合計額との差額一九、三七六、九〇〇円を免れ
第二 昭和五四年分の実際の総所得金額が四五、六七五、八四七円、分離課税による長期譲渡所得金額が二四〇、八五一、一九二円であったのにもかかわらず、昭和五五年三月一四日、前記横須賀税務署において、同税務署長に対し、自己名義で昭和五四年分の総所得金額が九、六七〇、九三二円、分離課税による短期譲渡所得金額が一二、九三七、九二一円、分離課税による長期譲渡所得金額が二〇四、三六三、四〇〇円で、これに対する所得税額が一〇九、〇九六、〇〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出するとともに、同月一五日、前記横浜中税務署において、同税務署長に対し、二男広川龍聖名義で昭和五四年分の総所得金額が四、六六一、四九二円で、これに対する所得税額が六八一、六〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により昭和五四年分の正規の所得税額一四七、六五四、八〇〇円と右被告人名義の申告所得税額並びに右広川龍聖名義の申告税額の合計額との差額三七、八七七、二〇〇円を免れ
たものである。
累犯前科と確定裁判
なし
適条
所得税法二三八条(本件当時のもの)、刑法四五条前段、四七条本文、一〇条、四八条二項、二五条一項、一八条
裁判所書記官 木内誠恵
(裁判官 奥村誠)